【「においの基本」と本機の基本機能の関係】


      においは人間の感覚に基づく情報であり(官能値)、多種多様なにおいを数値化するための
      画一された尺度・方法はありません。本機は、独自の尺度での数値化をしています。
      (他社の製品も同じくそれぞれ独自の数値化をされています。)

      本機の目的としては、においに含まれるにおい物質(化学物質)に注目し、それに対する
      半導体ガスセンサの反応・出力を利用して、相対的なにおいの強弱を数値で表わすことを
      主目的としています。その表示される数値はセンサの出力そのものを独自の尺度(係数)
      から導いたものです。

      《重要》 一般的に用いられるにおいの官能試験法による表示 (※注1)
            「臭気強度」「臭気濃度」と本機の表示値には相関性はありません。

      実験室のチャンバーのような条件で純粋な単一の化学物質を発生させる場合は、それぞれの
      種類のガスについて、「物質濃度と表示値」「臭気強度と表示値」「臭気濃度と表示値」の
      相関関係は実験によって得ることができます。この相関関係は再現性があります。一例は
      カタログなどに示しています。しかし、においというのは単一臭で計測するケースが少なく、
      ほとんどの場合が複合臭であるため、「相関性は無い」という前提をご説明しています。

      (※注1:人間の鼻で感じる度合いによって導く数字で、臭気強度・臭気濃度・臭気指数などがあります。)         


戻る




【本機のセールスポイント】


     @内蔵ポンプで簡便に「におい」を連続測定し、「におい」の強弱を数値でリアルタイムに
       デジタル表示。(競合他社も同じ機能)
     A半導体センサ2個使用により、においの種類の識別を試みており、参考値としての活用が可能。
       あえて特性の異なる2つのセンサを配置することで、それぞれの出力を縦軸と横軸にとった
       場合にその角度を数値として表示するものです。この考え方は、高額な分析機器が8個や16個
       の異なる特性のセンサを搭載することでにおい成分の分析を行なうのと同じ考え方と理解して
       ください。
     Bデータを測定しながらPCに転送することができる。本体単独で計測データをメモリ保存でき、
       後で一括でPCに保存することができる。
     C必要な周辺部材(ファイリング用ソフト・活性炭フィルター 他)を全て標準付属品としている。
     D標準付属品込みで13万円(税別)という低コストを実現。




【本機の弱みとそれに対する説明】


     ●特定の臭気ガスに感度が弱い。
       アンモニアに感度が弱いこと。(本機独特の弱みでなはく、他社の同等製品でも同じことがいえる)
       できるだけ多くの種類のにおい成分に反応するようにセンサ選択した結果、アンモニアの
       感度が犠牲になった形になっています。アンモニアを代表すると思われている臭気は、
       他にもさまざまな種類の悪臭成分(硫化水素・メチルメルカプタンなど)を含んでいる場合が
       ほとんどです。それらのガス成分には十分な感度を持っておりますので、トータルでの臭気
       レベルの管理には問題なくお使いいただけるということになります。

     ●個体差(複数の製品での感度の差)がある。
       感度の個体差が一定の範囲であります。つまり、同じにおいを2台以上で測ったときに
       数値の一定の範囲内での誤差があります。これはセンサの特性上仕方ない問題です。
       但し、1つの機械で同じにおいを繰り返し計測するときの「再現性」があります。よって、
       1つの機械での繰り返し測定による比較は問題なく行なうことができます。


 
 HOME